いつも、僕のブログをお読みいただき、ありがとうございます。
初めて見てくださった方も、ありがとうございます。
今回は、オーソモレキュラーではとても重要な栄養素の一つである、『ビタミンB群』が不足しやすい人の特徴についてお話ししていきたいと思います。
「え?そんなことでもビタミンBが不足しちゃうの?」って思われるかもしれないですね。
ビタミンB群については今まで断片的に記事にはしてきましたが、フォーカスを当てた記事を書いたことはありませんでしたので、この機会にチェックしてみてください。
ぜひ、最後までお付き合いくださいね。
目次
ビタミンB群についての基礎知識
ビタミンB群はいくつある?
まずはご質問です。
ビタミンB群がいくつあるか、ご存じですか?
答えは・・・
8つです!!
次は、ビタミンB群の名前をすべて挙げることができますか?
正解はこちらです!
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ナイアシン(ビタミンB3):ニコチン酸とも呼ばれる
- パントテン酸(ビタミンB5)
- ビタミンB6
- ビオチン(ビタミンB7)
- 葉酸(ビタミンB9)
- ビタミンB12
一応、問題にはしてみましたが、これらを覚える必要は全くありません。
なぜなら、すべてのビタミンB群がとても大切であり、万遍なくまとめて摂取することが大事だからです。
ビタミンB群は8つが十分にそろった状態でないと、体の中の細胞がうまく動いてくれないのです。
例えば、ビタミンB6が足りないとわかったとしても、ビタミンB6だけのサプリメントを摂取しても効果は期待できないわけです。
ビタミンB群の働き
それでは、ビタミンB群はどのような働きをしているのでしょうか?
もちろん、8つのビタミンBのそれぞれの役割がありますが、B群の全体的な役割を理解しておく程度でよいでしょう。
- 三大栄養素を代謝してエネルギーに変える
- 粘膜や皮膚を健康に保つ
- DNAのような核酸を作る
- 脳や神経を整える
すべて、すごく大事そうな働きですよね。
ビタミンB群がいかに、体の中で重要な役割を担っているかを理解していただけると幸いです。
ストレスとビタミンBもかなり関係しています!
↓こちらの記事も読んでみてください。
ビタミンB群はどのくらいの量を摂取するべき?
日本人の食事摂取基準を見てみる
ビタミンBがとても大事な栄養素であることは、よくおわかりいただけましたでしょうか。
それでは、ビタミンB群はどのくらいの量を食事から摂取すべきなのでしょうか?
2020年の『日本人の食事摂取基準』を見てみましょう。
そちらでは、1日の栄養推奨量が年齢層別に記されています。
例として30~49歳の男性について示してみます。
B1 | B2 | ナイアシン | B6 | B12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン |
1.4mg | 1.3mg | 15mg | 1.4mg | 2.4μg | 240μg | 5mg | 50μg |
これらの数字を見てもピンと来にくいかもしれませんが、ベジタリアンやヴィーガンなど動物性食品を食べない食生活を送っていない限り、達成することは決して難しくない基準なのです。
どのようにして基準が決められているかというと、
- 『一般的な日本人が食べている食事から得られる栄養量』
- 『欠乏症に至らない最低限の量』
こんなところから決められているようです。
つまり、『最低限達成するべき基準値』であり、『健康増進のために必要な栄養量』を示したものではないということです。
一人の人間が、どのくらいビタミンB群を摂れば、元気に健やかに生活できるかはわからないわけです。
以前の僕もそうでしたが、この基準をよく知っている人ほど、「偏りなく栄養を摂っていれば、栄養不足なんて起こり得ない」と誤解している傾向にあるように感じます。
オーソモレキュラーで勧めるビタミンB群の摂取量
『細胞から元気にする』栄養素を摂取することが、オーソモレキュラーの考えの一つです。
ビタミンB群がどのくらい必要なのかは、個人差が非常に大きいわけです。
それでは、医療用サプリメントとして使われるビタミンB群にはどのくらいの量が含まれているかを示してみます。
B1 | B2 | ナイアシン | B6 | B12 | 葉酸 | パントテン酸 | ビオチン |
100 | 100mg | 100mg | 160mg | 280μg | 1200μg | 160mg | 400μg |
かなり桁違いの量が含まれていることがわかると思います。
症状や病状によっては、この2倍、4倍と必要となることもあるようです。
仮に、ビタミンBを摂りすぎてしまったとしても、ビタミンBは水溶性ビタミンですので、余分なものは尿から出ていきますので、副作用などの心配はまずありません。
こんな人はビタミンB群を消費しやすい!
ここまでのお話で、ビタミンB群が厚労省の示す食事摂取基準よりもっと多く摂る必要があること、人によってビタミンB群の必要量は大きくことなることをお伝えしてきました。
それでは、今回の記事で本題となるテーマについて書いていきます。
『ビタミンB群をより多く必要とする人の特徴』についてです。
- ストレスを多く感じている人
- 仕事や家事が忙しい人
- 糖質を多くとりがちな人
- 家族や他人に気を使う人
- 受験や資格試験などで毎日、長時間勉強している人
それでは、それぞれについてお話ししていきます。
ストレスを多く感じている人
ストレスを多く感じていると、疲れやすくなったり、やる気がなくなったり、考えるのが面倒くさくなったりしませんか?
ストレスに対抗するため、脳内ホルモンの一つであるノルアドレナリンを多く分泌するようになります。
しかし、ストレス過多な状態が続くと、ノルアドレナリンを作る原料が枯渇してしまい、ストレスに対抗できなくなってしまいます。
このブログでは何回かお示しした図になりますが、脳内でノルアドレナリンを作るためには、タンパク質・ナイアシン・ビタミンB6・鉄が不可欠です。
やはりビタミンB群が重要であることがおわかりいただけましたでしょうか。
仕事や家事が忙しい人
仕事や家事が忙しい人は、脳だけでなく、体全体をフル回転させる必要があります。
細胞レベルでいうと、『細胞のエネルギーを多く必要とする状態』です。
この図を見ますと、細胞を動かすエネルギーであるATPを作り出すのは、『ミトコンドリア』がメインとなります。
ミトコンドリアが円滑に元気に働くためには、多くのビタミンB群が必要となります。
人間の体を動かすために必要なのは『カロリー』ではなく、『ビタミンB群』だと言っても過言ではありません。
糖質を多くとりがちな人
白米や玄米を主食にした場合は、単品で食べることはまずなく、おかずを一緒に作ることでしょう。
パンや麺類などを主食にすることは、調理が比較的ラクであり、食事も簡単に済ますことができますね。
そして、パンや麺類を単品で食べてしまうことも多いでしょう。
しかし、それを長く続けてしまうと、栄養に偏りが出てしまいます。
前項で示した図を見ますと、糖質(ブドウ糖)をエネルギーにするためには、比較的長い経路を進ませる必要があります。
この過程でビタミンB1など、多くのビタミンB群を消費します。
また、糖質に偏った食事はインスリンを多く分泌させることになり、さらに低血糖を防ぐため、カテコラミン・コルチゾール・グルカゴンなどの血糖値を上昇させるホルモンを多く分泌させることになります。
これらのホルモンを作る際にもビタミンB群が消費されてしまうわけです。
『糖質に偏らない食事』『血糖値を上げない工夫』がとても重要なんですね。
↓詳しくはこちらの記事をどうぞ。
家族や他人に気を使う人
『気配りができる人』、『気遣いができる人』って素晴らしいですよね。
それも、本人はほぼ無意識に気遣いをしていることが多いでしょう。
そんな方は、常日頃、脳内のホルモンを多く分泌していることになります。
脳内ホルモンを作り出すのに必要なナイアシン・ビタミンB6などのビタミンB群が枯渇しやすくなってしまいます。
職場などで気を遣ってしまう人は、慢性疲労につながりやすいですね。
やはり、多くのビタミンB群を摂取することが大事です。
毎日、長時間勉強している人
こちらは意外と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
またまた、脳内ホルモンができる経路を示します。
このうち、左側にある『L-グルタミン酸』というアミノ酸が記憶や学習の効率を上げるものなんですね。
L-グルタミン酸から作られる『GABA』も学習効果を上げる働きがあると言われています。
これらの脳内ホルモンを作るためにはビタミンB群が必須となるわけです。
つまり、『成績アップや合格率アップのためにはビタミンB群を摂ろう!』ということですね。
また、「最近、物覚えが悪くなってきた!」と思われる方はビタミンB群を補充してみてください。
きっと物覚えが良くなる効果が現れることでしょう。
ビタミンB群はどのように補充するべき?
すでにおわかりの方もいらっしゃると思いますが、一度不足したビタミンB群を食事で補うことは不可能です。
通常の食事から得られるビタミンB群は微々たるものです。
ビタミンB群を十分に補充するためにはサプリメントが必須なのです。
しかし、日本で市販されているビタミンB群のサプリメントのほとんどは効果が?です。
それに対して、薬と同様に精密に作られている医療用サプリメントはしっかり効果が出るように設計されています。
ビタミンB群のサプリメントを飲む際は、信頼のおける医療用サプリメントを摂取するようにしましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた。
こんにちは!こばやし内科クリニックの小林です。
「自分は大丈夫!」と思っていても、知らないうちに不足しやすいのが『ビタミンB群』です。
今回は、ビタミンB群が不足しやすい人の特徴をお話ししていきます。