子供の不登校に悩む親御さんへ〜意外なところに解決法があります!

Dr.コバ

こんにちは!

こばやし内科クリニックの小林です。

今回は日本の社会問題と言ってもいい『子供の不登校』の解決法について掘り下げて考えていきます。

最後までお読みいただければ、この記事をお読み下さったあなたは、今までとは違った視点を持つことができ、気持ちが楽になるかもしれません。

あなたのお子さんは、今現在、不登校になってしまっているでしょうか。

または、お子さんが昔そうだったでしょうか。

はたまた、今はまだ小さいお子さんが将来、不登校になった時のことを心配されているでしょうか。

この記事は、お子さんが学校に行ってくれるようになってくれるノウハウを語るものではありません。

おそらく、不登校への対応を記した書籍が多数あるかと思います。

不登校を解決する本を読まれた方も、多くいらっしゃることでしょう。

そのようなノウハウについては書籍を御参照いただけるのがよろしいかと思います。

こちらでは、あくまで医学的な見地で「不登校」の解決方法を提案したいと考えています。

ですが、医学的見地と言っても、西洋医学的なクスリや「〜療法」と名のつくものをお勧めするわけではありません。

「不登校」を解消するためには、お子さんに『身も心も根本から元気になっていただく』ことが一番効果的だと考えています。

の記事は根本的な解決を目指すために書いています。

それも僕自身の持論だけではなく、諸先生方の経験・知見もご紹介しながらお伝えしていきたいと考えます。

それでは本題に入っていきますね。

まず、家族の話をします

まずはこんな疑問が湧いてくるかもしれません。

子供が不登校になった経験がない人に、解決法なんてわからないのでは?

あなたが、そう思われるのは無理もないことだと思います。

まずは僕自身と家族の状況をお話ししたいと思います。

僕には3人の子供がいますが、3人とも今のところ、「不登校」には至っていません。

ですが、長男は比較的重い『発達障害』があり、将来的に不登校になるリスクが高いと考えています。

学校の授業には全く集中できず、勉強にもついていけません。

友達とよく喧嘩したり、学校の先生にもいろいろなことで迷惑を掛けています。

学校の先生からは、しょっちゅう電話がかかってきます。

実は最近、学校に遅刻することが多いのです。

夜遅くに寝ているわけではありません。21~22時ぐらいです。

僕が朝に、長男をいくら起こしても、ちょっと目覚める程度ですぐに寝てしまうのです。

多少、荒々しい起こし方をしてもです。

あとは、自然と目覚めるのを待つしかありません。

ようやく目覚めた時に「6時半ぐらいから何回も起こしたんだけど、覚えている?」って聞くと、

長男は「全然覚えていない」と言います。

これは気持ちとか根性の問題ではないな、と感じました。

人間として元気に過ごせる生活リズムが狂い、エネルギーが不足しているのだなと思いました。

このまま長男の状態が悪化すれば、「不登校」はすぐ目の前にあります

長男は専門医に通院していますが、一進一退です。

それとは別に僕が根本的に改善しようと対処しているところです。

僕に関する過去の話と持論について

僕のプロフィールをまだお読みでない方は、先にお読みいただけると幸いです。

プロフィールにも詳しく書きましたように、僕は幼少の頃から病弱でした。

小学校〜大学まで、一日たりとも、「調子がいい!」と思える日がありませんでした。

朝起きるのも、ものすごく苦手でした。いわゆる「起立性調節障害」です。

そして、それほど悪質なものではなかったのですが、「いじめ」にも遭いました。

そんな中でもなぜか、それほど休まずに学校に行けました。

さらに、僕は今思うに僕自身も「発達障害」や「ADHD」の要素があったのではないかと思います。特定のことに異常に興味を持つ「アスペルガー症候群」の気質も持ち合わせていたように思います。

当時は、そのような概念はほとんど重視されていませんでしたので、指摘はされませんでしたが。

このように、僕自身も「不登校」のハイリスクにある子供だったと考察されます。

さらに医者になってからも二度、体調不良による長期療養を経験しました。それは病気というほどではなく、『未病』の範疇に入る程度でした。

体調が悪かったこともありますが、正直、「働きたくない」という気持ちも生じていました。

体調が悪いと、働きたい気持ちも萎えてしまうものですよね。

「仕事に行けない大人」と「学校に行けない子供」は、ほとんど同じ原因なのではないかと考えています。

子供だから、特別に扱うということではないと思います。

みんな一人の人間。

人の体と心をより深く理解することができれば、対処法は自ずとわかってくるのではないでしょうか。

異論がある方はいらっしゃると思いますが、少なくとも僕はそう信じています。

それでは、次に実際に不登校がどんな状況になっているのかを見ていきます。

小学生〜中学生における不登校の状況

令和2年にまとめられた文部科学省のデータを見ていきます。

不登校児童数の推移が下のグラフになります。

令和2年度『児童生徒の問題行動・不登校生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要』より抜粋

https://www.mext.go.jp/content/20201015-mext_jidou02-100002753_01.pdf

グラフを見ていきますと、平成24年前は不登校の児童数は横ばい〜やや減少傾向だったのが、平成25年以降は右肩上がりとなってしまっています。

正確には不登校の小学生は63,350人、中学生が132,777人で合計196,127人で、およそ20万人に及んでいます。

こんなにも不登校のお子さんが増えてしまっているのですね。

少子化で児童数が年々減っているにも関わらず、不登校児童数はここ近年、どんどん増えてしまっています。

一体、なぜこのような状況になってしまったのでしょうか?

小学生〜中学生における不登校の原因

それでは実際に、どのようなことが不登校の原因となっているのでしょうか。

不登校とは、『1年間で30日以上の欠席が見られた状況』と定義されています。

文部科学省から出された令和2年のデータを元に、不登校の主な原因を下のグラフに表しています。

小学生・中学生における不登校の主な原因

令和2年度『児童生徒の問題行動・不登校生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要』のデータから作成

https://www.mext.go.jp/content/20201015-mext_jidou02-100002753_01.pdf

グラフからわかるように、「無気力・不安」が圧倒的に多く、小学生・中学生ともに半分近くを占めています。

また、「学業の不振」についても体調や気力の問題から生じている可能性もあります。

令和元年のデータも見てみましたが、その時よりも「無気力・不安」の割合がさらに増えています。

無気力な子供がどんどん増えてしまっているということです。

「無気力・不安」をなんとか解決することができれば、子供の不登校の状況はもしかしたら大きく変わってくるかもしれないですね。

学校側が主導して取ったアンケートのため、「先生との関係」や「いじめ」などが過小評価されている可能性はあります。

不登校に対する医学的な解決方法

この記事では「無気力・不安」に関する医学的な解決方法に絞って、お話を進めていきます。

それだけ?と思われるかもしれませんが、不登校のお子さんが増えている一番の要因が「無気力・不安」であることから、こちらを解決することが先決です。

もしかしすると、他の原因で学校を寝んでいるお子さんにも、何らかのメリットがあるかもしれません。

それでは、実際にお子さんの不登校に直面されている親御さんは、どのような解決方法を取っているでしょうか。

大きくは次の3つになるかと思われます。

不登校に対する実際の解決方法3つ
  1. 小児科に相談する
  2. 心療内科や精神科に相談する
  3. 食事療法などで改善をはかる

医療機関に受診した場合、不登校のお子さんに対して、どのようにして改善をはかるかは、担当の先生の裁量によるところが大きいと思います。

メンタルの問題が大きいと判断された場合は、心療内科や精神科に紹介されるかもしれません。

そうではない場合は、血液検査などで体調不良を起こす原因が潜んでいないか検査されることでしょう。

お子さんの中には、血液検査を受けるのも怖がって、なかなか受けてくれないこともあるでしょう。

おそらく、大抵の場合は血液検査などの結果が大きな問題はないと言われると思いますので、「様子を見ましょう」と言われたり、漢方薬を処方されることもあるでしょう。

心療内科や精神科に紹介された場合、深刻なうつの場合は、積極的な治療が必要となりますが、そうではない場合は、「軽い抑うつ状態」と言われ抗不安薬や抗うつ薬を処方されることが多いと思います。

それでは、まず漢方薬に関する私見を述べさせていただきます。

不登校に対して漢方薬の効果は期待できるか

あなたは漢方薬について、どんなイメージを持っていらっしゃいますか?

「体に優しい」、「副作用が少ない」、「効果はジワジワ現れる」といったところでしょうか。

どれも正しいとは思います。

確かに西洋薬に比べれば、体に優しく、副作用も少ないです。

ですが、人によっては蕁麻疹などのアレルギー反応を起こしますし、その他の副作用もゼロではありません。

それと、「漢方薬そのものの味の問題」があります。

大人でも漢方薬の味が苦手で飲めない、という方も多いです。

子供ならなおさらです。

オブラートやゼリーに混ぜて飲んだりすると思いますが、長期間となると億劫になってしまうかもしれないですね。

効果については、ジワジワ現れることが多いのは事実ですが、効果が期待できる場合は、たいていは1-2週間で何らかのいい兆候が表れてきます。

「なんとなく体が軽くなってきた」「体がポカポカする感じがしてきた」などです。

患者さんがはっきりとした自覚がなかったとしても、「なんとなく効いてきている感じがする」という感覚を持たれることが多いです。

僕も今まで数多くの漢方薬を患者さんに使用してきましたが、効く人はすぐに効き、効かない人はいつまで経ってもほとんど効きません。

2週間以上飲んでも、何も効果を実感できない場合は、その後も期待薄です。

おそらく、漢方薬が効くか効かないかは『個人の薬への感受性』によるところが大きいのだと思います。

また、漢方薬に即効性が乏しい理由は歴史的背景とも関係があります。詳しくはここでは触れませんが、日本の漢方薬は中医学の薬より成分が薄く作られています。

さらに、日本の漢方薬は生薬を含んだ成分を蒸発させて乾燥させて作ったエキス剤が主流です。漢方薬の本来の効果は「生薬」を用いることで得られますが、生薬を扱っている医療機関はごく一部となってしまっています。

もし仮に僕が無気力状態となってしまったお子さんに漢方薬を処方するとしたら、『小建中湯』や『補中益気湯』、『加味帰脾湯』などでしょうか。

いずれにしても、漢方薬を飲むだけで『不登校』の問題が解決できることは、多くはないでしょう。

あなたにも、漢方薬のメリットデメリットをしっかりご理解いただきたいと願います。

抗不安薬や抗うつ薬に関する私見

ここでお話しすることは、あくまで僕個人の意見ですが、できるだけ客観的な視点でお伝えしていきます。

不安やうつが、自殺につながる恐れがある場合はしっかり精神科の先生の指示に従いましょう。

そうではない場合、薬の使用は慎重になるべきです。

抗不安薬は一般的には『精神安定剤』と呼ばれることが多いもので、鎮静作用のある脳内ホルモンの「GABA(ギャバ)」を増やす効果があります。

不安やイライラが強い時に頓服的に飲むことはさほど問題ないと思いますが、定期的に飲むと「依存性」が生じる可能性があります。つまり、薬を飲まないことに対する不安感や恐怖感が出てくることがあります。

また、精神状態が改善して、いざ「薬をやめたい」と思った時に、急に服薬をやめてしまうと、まずいことが起きます。

いわゆる『離脱症状』というもので、眠れなくなったり、強い動悸やめまいがしたりします。服薬を中止する際は、医師の指導の元、ゆっくりと薬を減らしていく必要があります。

抗うつ薬については、現在処方されているものの主流は『SSRI』と呼ばれるもので、脳内ホルモンの一つである「セロトニン」を増やす薬です。

セロトニンは俗に「幸せホルモン」と呼ばれるものですね。

SSRIを飲むと、セロトニンが増えますので、気分がハイになりやすいです。

しかし、効果が頭打ちになりやすいので、量を増やされることも多いです。

そして、精神安定剤と同じように、服薬をやめる時に『離脱症状』が起きやすいです。

ですので、SSRIを服用を続けたことで調子がよくなって、やめたくなった時は、医師の指示で慎重に減量してもらいましょう。

精神安定剤にしても抗うつ薬にしても、一度始めると、『いつまで飲むのだろう・・・』という漠然とした不安がどうしても残ります。

僕の息子は処方された精神病薬を内服していますが、できるだけ早く卒業させたいと考えてはいます。

僕もその昔、精神安定剤を飲んでいたことがありました。幸い、長期にわたって飲み続ける必要はありませんでしたが、飲むと体がホワッとなってフラフラする感じがしました。筋肉を緩めてしまい、転倒しやすくなることがありますのでご注意を。

食事療法について

人は食べた物で作られる」という言葉をご存知の方も多いでしょう。

『食育』という言葉も聞き慣れた言葉になってきています。

食べ物は体を作るのに大きなベースとなります。

食べるものが乱れていると、心と体も乱れていきます。

実感されている方も多いのではないでしょうか。

お子さんが元気に学校に行けるようになるようにと、体にいい食べ物を選び、頑張って料理を作っていらっしゃる親御さんもいらっしゃることでしょう。

そして、良い結果が得られている方もいらっしゃると思います。

でも、体にいい食事を頑張って作続けているのに、なかなか結果が出ない・・・」という方も多いと思います。

食事で体を変えるには、かなりの時間がかかります。少なくとも4~6ヶ月はかかると考えた方がいいでしょう。

ですが、現時点でいい結果が得られなかったとしても、『体に入る食べ物を大事にする』ことは是非、粘り強く今後も続けていただきたいと思います。

食事で改善が得られている人、そうじゃない人の違いはなんでしょうか?

おそらく、お子さんの胃腸の状態や、必要とする栄養の量の違い、また栄養素の不足の程度によるのではないでしょうか。

ここに大きなヒントがあると思いませんか?

やはりお子さんのお体の状態をより詳しく把握し、それに合ったアプローチを行うことが最も近道なのではないでしょうか。

これから、お勧めするアプローチの方法を提案いたします。

僕が「不登校」を解決するためにお勧めするアプローチ

僕のブログを最初の頃からお読みいただいていた方には、もうおわかりかと思います。

僕がお勧めするアプローチは『オーソモレキュラー』による栄養療法です。

オーソモレキュラーは簡単に言いますと、『人それぞれに必要な栄養素を、最適な量を用いて治療する』ということです。

オーソモレキュラーは歴史はそれなりにありますが、日本ではまだまだ普及段階の医学です。

しかし、オーソモレキュラーは人の体に優しくフィットし、効果を大きく期待できるものです。

僕は近い将来、現代医学の主流になると信じています。

僕は開業はしていますが、「不登校」のお子さんを実際に診たことはありません。

医師としての経験からは語れませんが、オーソモレキュラーを実践する諸先輩方から学んだことをこことでアウトプットすることはできます。

この記事をここまで読んでくださったあなたには、さらに読み進めていただきたいと強く願います。

不登校のお子さんに見られる身体の問題

いよいよ核心に迫っていきます。

僕がオーソモレキュラーの諸先輩方から学んだことがあります。不登校のお子さんに関して、身体的な共通点がいくつかみられることです。(もちろん例外がありえることはご理解ください)

不登校のお子さんに見られる共通点
  1. 鉄分が不足
  2. ビタミンB群の不足
  3. タンパク質が不足
  4. 血糖値が乱れている
  5. 腸内環境が良くない

①、②、③は一般的な血液検査を読み解けば、推測できます。

④は長時間に渡って血糖値を測定しないと証明はできませんが、普段食べているものから推測は可能です。

⑤については下痢・便秘などの消化器症状があったり、またアレルギー体質があると腸内環境が良くないことが予想できます。

それでは、それぞれについて詳しく解説していきます。

鉄分が不足している

すでに血液検査をされているお子さんは、ほとんどの場合「貧血はない」ことは証明されていると思います。

しかし、「貧血がないこと」=「鉄分が足りている」ということではありません。

『貧血がない鉄不足』が潜んでいるお子さんが非常に多いようです。

生理のある女の子は、ほとんどが鉄が足りていません。

それぐらい、出血で鉄を失っています。

頭痛や肩こり、冷えを訴えるお子さんは、「鉄不足」が関与している可能性が高いです。

そして、食べ物で鉄分を十分に補給することはかなり難しいです。

小松菜などの野菜から取れる鉄分は吸収率がかなり低いのです。

吸収の効率が高いヘム鉄を含むお肉を一生懸命食べても、なかなか追いつきません。

僕の子供は男の子ですが、貧血ではありませんが、血液検査で『フェリチン』の値が低く鉄欠乏がありました。

お子さんでフェリチンを測ることはほとんどありません。

正常値の考え方もオーソモレキュラーでは大きく違います。

オーソモレキュラーは「どうすれば、この人はベストな状態になれるだろうか?」を一生懸命考える医学なんです。

鉄はどうして重要なのか?

鉄が足りないと貧血になりますが、貧血になる前から症状を起こします。

鉄の2つの大事な役割を理解する必要があります。

鉄の大事な役割2つ
  1. 赤血球の酸素を運ぶのに不可欠
  2. 脳内ホルモンを作るのに必要

①について、貧血があれば赤血球の酸素を運ぶ力が低下することはもちろんですが、鉄が足りない状態でも、赤血球が小さくなりますので、酸素を運ぶ力が低下します。

そのことによって、細胞が酸素欠乏状態になりやすくなり、頭痛、肩こり、動悸、倦怠感、冷えなどの症状が起きやすくなります。

また、指の爪が平べったくなり、スプーン爪と呼ばれる状態になることもあります。

鉄不足によって「嚥下=飲み込み」が悪くなる人もいます。

②については、脳内ホルモンを作るのに鉄が必須です。

詳しくは以下の記事で解説しています。

このブログでは上の図を何度も使用していますが、非常に大事です。

ドーパミン・セロトニンなどの脳内ホルモン神経伝達物質を作るには十分なタンパク質・ナイアシン・ビタミンB6・鉄が必須なんですね

鉄が不足するだけで、脳内ホルモンが作られにくくなり、精神不安定やうつを招きます。

鉄の大事さ、ご理解いただけたでしょうか?

ビタミンB群の不足

ビタミンBが栄養素として非常に大事であることは、多くの方がご存じかと思います。

何より大事なのがビタミンB6です。そして非常に不足しやすいです。

前項の図をもう一度見ていただくと、脳内ホルモンを作るのにビタミンB6の存在が必須なんです。

ビタミンB6を摂るには何を食べればいいでしょうか?

赤身の魚や肉から主に摂れますが、実はこれらから摂取できるビタミンB6の量は微々たるものです。

ストレスや疲労の強い状態があると、多量のビタミンB6を必要とします。

注意深く見ると、ビタミンB6が不足している人はかなり多いように思います。

ビタミンB6が不足すると、肉をいくら頑張って食べても、体内でタンパク質合成されにくくなります。

ビタミンB6が不足した状態で、筋トレをいくらやっても、筋肉はつきにくいです。

それと、ビタミンB群は一つだけ摂ればいいということではなくて、8種類のビタミンB群をすべて満遍なく補給する必要があります。

体の中でビタミンB群は共同して働くからです。

特にタンパク質・脂質・糖質をエネルギーに変える際に、すべてのビタミンB群が働くことによって初めて、円滑にエネルギー回路が回ります。

そして、ビタミンBが活性化するためには「核酸」という物質が必要となります。核酸は葉酸やビタミンB12などが働くことによって作られますが、体が消耗した状態では核酸は不足しがちになります。

市販のビタミン剤の効きが良くないのは、こういった理由もあります。

タンパク質の不足、代謝の低下

前項でお話ししたビタミンB群の不足があると、食べ物をエネルギーに変える力が著しく低下してしまいます。

そのことによって、「疲れやすい」、「気力が出ない」、「朝起きられない」といったエネルギー不足の症状が出てしまいます。

そうすると、体は簡単にエネルギーに変えられる食べ物を要求するようになります。

それは「糖質」「炭水化物」です。

糖質は食べてからエネルギーに変えるのに、それほど時間がかかりません。

慢性的なエネルギー不足を補うように、体は「糖質依存」となってしまうのです。

タンパク質不足が進行すると、胃腸が肉を消化する力も低下してしまい、肉類を受け付けなくなってしまいます。

タンパク質を食べる元気もなくなり、食べたタンパク質をエネルギーに変える力も低下してしまうという悪循環に陥ってしまいます。

血糖値が不安定となる

前項でお話ししましたように、体が糖質に依存していますので、自然とパンや麺類を食べる傾向となっていきます。

パンや麺類はほとんどのものが精白された小麦から作られていますので、GI値が高く、血糖値を上げる作用が強い食べ物です。

ですので、血糖値の上下を起こしやすい状態となります。

さらに、脳内ホルモンが作られにくい状態となっていると、自律神経も不安定となり、血糖値の調整も狂ってきます。

そうして起こるのが「血糖値スパイク」です。

血糖値スパイクは不安やイライラ、抑うつ状態など、精神不安定を非常に招きやすいものです。

血糖値スパイクについては、以前の記事でご紹介しましたので参考になさってください。

腸内環境が良くない

あなたのお子さんは腸にガスが溜まりやすかったり、便秘・下痢をしたりしていませんか?

または、花粉症や喘息などのアレルギーをお持ちではありませんか?

そんなお子さんは、「腸内環境が悪化」している状態である可能性が高いです。

食べ物が糖質に依存すると、腸内環境は悪化しやすいです。

特に「小麦」です。

小麦の中の『グルテン』というタンパク質です。

さらに、乳製品の中の『カゼイン』です。

グルテンとカゼインは腸内環境を悪化させやすいタンパク質です。

そして腸内に炎症を生じ、「リーキーガット」を生じてしまいます。

リーキーガットはアレルギーや自己免疫疾患などの原因となります。

リーキーガットについての解説はまたの機会にいたします。

栄養療法はどこで受けられるか

今まで解説してきましたように、『無気力により不登校』になってしまうお子さんには、多くの共通点があります。

その問題点を1つずつでも解決することができれば、あなたのお子さんは元の気力を取り戻して、元気に学校に行けるようになれるかもしれないのです。

少しでも前向きになられた、あなたはぜひ『オーソモレキュラー』の門を叩いてみてください。

きっと詳しくお話を聞いてもらえて、血液検査でいろいろなことを調べてもらえます。そして食事やサプリメントでの改善をはかってくれることでしょう。

オーソモレキュラーを実践している先生は、内科の先生はもちろん、形成外科、整形外科、循環器内科、産婦人科の先生など、多くの専門家がいらっしゃいます。

オーソモレキュラーは専門に関わらず、大人でも子供でも、改善に導ける力があるものです。

あなたの自宅の近くにもオーソモレキュラーを実践する先生がいらっしゃることと思います。

こちらにオーソモレキュラーを実践しているクリニックのリンクを載せておきます。

↓↓↓

オーソモレキュラー実践医療機関のリスト

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あなたとお子さんが望む未来を手に入れられることを、切に願います。

それではまた。

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