リンちゃんは、注射は嫌いニャ〜(怒)
人間はワクチンとは切っても切れない関係になってしまいましたね。
ワクチンが最初に作られてからは、もう200年以上になります。
最初にワクチンを作ったのは天然痘のワクチンを作り出したエドワード・ジェンナーでした。
パスツールがワクチンの基礎を作り上げました。
その結果、天然痘やポリオなど数多くの感染症がワクチンによって克服されてきました。
今や、人間はワクチンの恩恵を大いに受けながら生きていると言っても、過言ではありません。
しかしながら、『ワクチンを打つ』という行為は副反応などが起こる可能性があり、リスクゼロではありません。効果も限定的なものもあります。
「ワクチンに頼りたくない」、「ワクチンは危険だ」と考え、ワクチンを打たないと決める選択肢も、もちろんありだと思います。
僕は医療従事者なので、仕方なくいろいろなワクチンを打っている、というのが本音です。
この記事ではワクチン賛成か、反対かを論じるつもりはありません。
ところで、あなたはこんなことを思ったことはありませんか?
『ワクチンによる副反応を軽くする方法はないのかな?」と。
僕がそう考えるようになったのは、つい最近のことです。
あなたや、あなたの家族についても、ぜひ考えていただきたいです。
特に小さなお子さんは数多くのワクチンを打って、その度に副反応を乗り越えなくてはいけません。
親としては、自分の子供がワクチンを接種してから、強い副反応が出たりすると、心配になってしまいますよね。
そこで、この記事では「ビタミンCのサプリメントを使って、ワクチンによる副反応を和らげる方法」についてお話ししていきます。
今まで、ほとんど語られたことのない内容だと思います。
ぜひ、最後までご覧くださいね。
目次
ワクチンによる副反応はなぜ起きる?
まずはワクチンによる副反応がどのようなメカニズムで起こるのか、考えていきましょう。
僕が考えるに、副反応のメカニズムは大きく分けて3つあります。
それは次の3つです。
- アレルギー反応(アナフィラキシーを含む)
- ワクチンそのものの化学的刺激
- ワクチンによる免疫反応
それでは、副反応のメカニズムについて解説していきます。
アレルギー反応
こちらはご存じの通り、最も命に関わる副反応です。
怖いですね。
アレルギーの中でも、『アナフィラキシーショック』が最も重篤です。
アナフィラキシーショックはワクチン注射後の15分以内に、血圧が急に下がり、意識も朦朧とし、発疹が出たり、呼吸がしづらくなったりします。
改善のための処置は一刻をあらそい、エピネフリンという血圧を上げる注射と、場合によっては気管内挿管(気管にチューブを入れる)による人工呼吸が必要となります。
ですので、アレルギーを予防するためには、事前の問診がすごく重要となります。
問診では正確にアレルギーのことをお伝えするようにしましょう。
多くの薬や食べ物によりアレルギーが起きてしまう方は、やはりワクチンによるアレルギー反応が起きるリスクが高いため、ワクチン接種を止められる場合もあります。
また、現在、医療機関ではワクチン接種後、最低15分はアレルギー反応などの異常がないかどうか、観察することとなっています。
過去に何らかの原因で強いアレルギー反応を経験したことがある方は、やはりワクチン接種は控えたほうが無難だと考えます。
今までアレルギー反応の経験がない方でも、ワクチンに対しアレルギー反応を起こしてしまう可能性もあります。
ワクチンそのものの化学的刺激
ワクチンを注射した場所が後になって、赤くなったり腫れたことはないでしょうか?
アレルギー反応によって赤くなることもありますが、ほとんどは「化学的刺激」によるものだと考えられます。
それは、ほとんどの場合、ワクチンに含まれる『水銀』や『防腐剤』などの物質が原因です。
最近は水銀を含まないものや含量の少ないものが増えてはきているようです。
これらのワクチンによる化学的刺激は個人差があり、どのような理由で痛みや腫れに差が見られるかは、はっきりしていません。
ワクチンによる免疫反応
ワクチンを打った後に、熱が出たり、頭が痛くなったり、体がだるくなったりしますよね。
それらが免疫反応によるものです。
ワクチンは弱毒化されたウィルスや細菌を注射するものですので、やはり体はワクチンを病原体として認識し、これを排除しようとします。
白血球、リンパ球、インターフェロンなどが働くことで、発熱、頭痛、筋肉痛などの症状が出ます。
弱毒化されたものですので、そんなに強く反応しなくても排除できるはずなのですが、人によっては免疫が過剰に反応してしまい、高熱が何日も続いたり、強い症状が出ることもあります。
免疫が過剰になりやすい方は、普段摂っている油のバランスが悪い可能性があります。
揚げ物や炒め物に使われる油は、オメガ6脂肪酸が含まれる量が多く、過剰の免疫反応を生じる原因を作ってしまいます。
なお、コ○ナワクチンは、やはり特殊のようで、打った場所の筋肉痛が起きやすいです。これもある種の免疫反応から起きるもののようです。
症状は2-3日で収まることが多いですが、2週間ほど経つと、『中和抗体』というウィルスを完全に排除できる抗体ができるわけです。
ワクチンによる副反応は和らげることができる?
副反応のメカニズムはご理解いただけましたでしょうか?
- アレルギー反応(アナフィラキシーを含む)
- ワクチンそのものの化学的刺激
- ワクチンによる免疫反応
これらのうち、①のアレルギー反応はできるだけ避けるべきものであるため、やはりアレルギー体質の方は『ワクチンを打たない』ことが最良の策です。
アレルギー体質を改善させることは可能ですので、以下の記事を参考にゆっくり取り組んでみてください。
②、③についてはビタミンCを摂取することで、つらい症状を和らげることができます。
それでは、なぜビタミンCが効くのでしょうか?
ビタミンCの『抗酸化作用』と『免疫力を強める作用』によります。
また、『コラーゲンを作り出す作用』も免疫を強めることに役立っていると考えられます。
- 抗酸化作用
- 免疫力を強める作用
- コラーゲンの合成を助ける
ビタミンCがどのようにワクチンの副反応を和らげることができるか、それぞれ解説していきます。
ビタミンCの抗酸化作用
『抗酸化作用』という言葉は聞いたことがありますか?
体がサビついてしまうことを、『酸化』といい、病気や老化につながります。
体を酸化させてしまう要因としては、タバコ、アルコール、紫外線、酸化した食べ物(油など)、クスリ、精神的・肉体的ストレスなどがあります。
それらをまとめて『酸化ストレス』と呼んでいます。
人間を病気や老化に向かせてしまう、酸化ストレスをゼロにすることは難しいですが、酸化ストレスを和らげることができます。
ビタミンCには『酸化ストレス』を和らげる作用、つまり『抗酸化作用』があります。
わかりやすい例を挙げますと、ビタミンCを多く摂っていれば、紫外線で肌にシミができることを防いでくれます。
ここでワクチンの話に戻します。
ワクチンもクスリの一種です。
ワクチンを接種することで、体には「酸化ストレス」が生じます。
その酸化ストレスを、ビタミンCが和らげてくれるのですね。
抗酸化作用を持つビタミンは他にも『ビタミンA』、『ビタミンE』があります。
3つ合わせて『ACE』ですね。
ACEが協力して、体がサビるのを防いでくれています。
ビタミンCは免疫力を強める
免疫力については、少し前の記事で詳しくお話ししたところでした。
ビタミンCが免疫に関わるポイントは3つあります。
- 白血球、マクロファージを活発にする
- インターフェロンを活発にする
- ウィルスの活動を抑える
ここでは詳しくはお話ししませんが、ビタミンCはいろいろな作用を介して、免疫力をアップさせているということですね。
ワクチンを接種することは、「軽くウィルスに感染させる」ことですので、ビタミンCも多く関与していることが推測されます。
つまり、ビタミンCを多く摂取して免疫力を上げておけば、副反応は軽くなり、期間も短くなることが期待できるわけですね。
ビタミンCはコラーゲンの合成を助ける
美容にはコラーゲン、ってよく聞きますよね。
でも免疫にもコラーゲンが重要です。
コラーゲンは人体のバリアとなる皮膚と粘膜を構成します。
ワクチンに関しては、皮膚のコラーゲンを丈夫にしておけば、注射による化学的な刺激を和らげることが期待されます。
かと言って、コラーゲンそのものを口から摂っても、すべてが体の中でコラーゲンとして利用されるわけではありません。
人の体でコラーゲンを作り出すためには、『タンパク質』、『鉄』、『ビタミンC』が必要です。
ワクチンの副反応を和らげるためには、ビタミンCを日頃から多く摂取しておいて、コラーゲンを多く作れるようにしておきたいですね。
きっと、肌や髪の質も変わってきますよ。
米国のオーソモレキュラーの医師たちも勧めている
この記事を書こうと思ったきっかけは、以前にオーソモレキュラーに関する本を読んでいて、ワクチンに関する記載を見つけたことでした。
Helen Soul Case先生の「Orthomolecular Nutrition for Everyone: Megavitamins and Your Best Health Ever」です。
ワクチンに関する記載はp346〜p358にあります。
内容としては、主に子供のワクチンによる副反応について書かれています。
多めのビタミンCを子供に摂取させることで、ワクチンによるつらい副反応がなくなったと述べられています。
また、オーソモレキュラーの本家である米国の『オーソモレキュラー.org』にも、Vitamin C Prevents Vaccination Side Effects; Increases Effectiveness(ビタミンCはワクチンの副反応を予防し、効果を強める)という記事が掲載されています。
検索エンジンの翻訳機能を使えば、おおまかな日本語訳が出てきて、内容がわかると思います。
英語を読むのが得意な方は、ぜひ原文を読んでみてください。
それではビタミンCを実際にどのように摂取すればよいのでしょうか?
ビタミンCをどのように摂取すればいい?
それでは、ビタミンCをどのように摂取すればよいのでしょうか?
実は、決められた量はありません。
症状の程度や体の状態により、必要なビタミンCの量に個人差があるからです。
前述した文献の中では、『ビタミンCを体の中で飽和させておく』ことが大事とのことです。
それは一体どういうことでしょうか?
ビタミンCを口から摂取すると腸が吸収してくれるわけですが、体の状態によって吸収量が変わってくるのです。
健康で元気な時は、それほどビタミンCを必要としませんが、具合が悪い病的である場合は、ビタミンCを多く必要とするわけです。
それは腸が判断して、ビタミンCの吸収量を変えている、ということです。
まさに腸は『神の手』ですね。
必要なビタミンCの量は「腸(神)に聞いてみて!」ということですね。
具体的には、ビタミンCを摂取してからの腸の調子を観察する必要があります。
ビタミンCが吸収しきれなくなると、下痢しやすくなってきます。
ビタミンCが足りない時は、腸は何も言いません。
ビタミンCが十分に足りて吸収しきれなくなると、おなかがゴロゴロし始めてきます。そして軟便や下痢になってきます。
おなかがゴロゴロ、下痢になる一歩手前の量が『必要なビタミンCの量』ということになります。
とは言っても、ある程度、参考になるビタミンCの摂り方が必要かと思います。
ビタミンCの摂り方の例
まずは健康で元気な時に、体がビタミンCをどれだけ必要か、確かめてみましょう。
つまり、おなかがゴロゴロする、軟便になる一歩手前の量を探るということです。
ワクチンを打った後は、おそらく健康な時より多くのビタミンCを必要とするはずです。
ビタミンCの摂り方はいろいろあると思います。
体が多く必要としていても、1回にはそれほど多くのビタミンCを吸収できませんので、1回の量は1〜2gにすべきでしょう。
こちらの表が参考になります。
ビタミンCの摂取量(mg) | 吸収量(mg) | 吸収率(%) |
100 | 80-90 | 80-90 |
1000 | 749 | 74.9 |
2000 | 879 | 44 |
3000 | 1172 | 39.1 |
4000 | 1099 | 27.5 |
5000 | 1051 | 20.9 |
こちらの表を見ると、ビタミンCは3000mgまで飲めば、吸収できる量を増やすことができます。
しかし吸収率の点で行くと、1000~2000mgが効率的だと考えられます。
それでは具体的にはどのように飲んでいけばいいでしょうか?
起きている時間に一定の間隔でビタミンCを摂取することとします。
睡眠時間が8時間だとして、起きている時間が16時間になります。
飲み方は次のようなものになるでしょう。
- 1gを1日3回、合計3g
- 2gを1日3回、合計6g
- 2gを1日4回、合計8g
- 1gを2時間おき、合計8g
- 1gを1時間おき、合計16g
- 2gを2時間おき、合計16g
藤川徳美先生の著書『メガビタミン健康法』を参考にしますと、ビタミンCを十分に飽和させるには④と⑤の間ぐらいになろうかと思われます。
藤川先生は1日14gがビタミンCの最大許容量だそうで、普段は6g飲んでいるそうです。
僕はまだ、自分の体がどのくらいのビタミンCを必要としているか、調べたことはありません。
あなたは、普段の生活や仕事との兼ね合いで、ビタミンCの飲み方を決めるといいと思います。
②のような2gのビタミンCを1日3回飲む程度でも、ビタミンCの恩恵はある程度は受けられると予想されます。
最大の効果を得たい方は、アグレシッブに1時間に1回のペースを基本とすればよいでしょう。
おなかがゴロゴロしたり、下痢した場合は間隔を延ばしていけばいいと思います。
ビタミンCの適度な量は人それぞれですので、こちらの記事を参考に飲む量を決めてみてください。
おすすめのサプリメント
ビタミンCの摂り方はおおむね理解していただけましたでしょうか。
それではどのようなものからビタミンCを摂取すればよいでしょうか?
もうおわかりかと思いますが、食べ物からのビタミンCではとても足りませんので、サプリメントを利用します。
市販のサプリメントの大半は、錠剤になっています。たいていは、1錠が500mgとなっています。
量を多く摂る時はちょっと大変です。
そこで役立つのがビタミン Cの粉です。
体調が悪い時に量を増やしたい時も、はかりさえあれば、簡単に測れます。
Amazonなどで販売されていますので、検索してみてください。
いつからビタミンCを摂るべき?
ワクチンの接種する日が決まったら、最低限、前の日からはビタミンCを飲むようにしましょう。
1週間前ほどから飲んでおいて、体に準備させておくこともお勧めです。
ワクチンを打った直後は、多めにこまめにビタミンCを摂りましょう。
副反応が出てしまった場合は、できるだけ程度が軽くなるように、ビタミンCを多めに飲み続けるといいと思います。
最後に
ワクチンによる副反応を和らげるためには、ビタミンCのサプリメント1~2gをできるだけこまめに飲むことが大切!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
実は僕も近いうちにワクチンを受ける予定です。
ビタミンCを事前に多めに飲んでから、ワクチン接種にのぞもうと考えています。
そちらも別途報告いたします。
それではまた。
こんにちは!
こばやし内科クリニックの小林です。
ワクチンの副反応って、つらいですよね。できれば軽く済ませたいものです。
今回は『ワクチンの副反応』を和らげる方法についてお話しします。