体のあちこちが痛かったり、体がだるかったりするんだけど、病院で検査しても原因がわからないのよね。どうしたらいいのかしら。
そうなんですね、それは困りますよね。
もしかしたら、水銀やヒ素などの有害なミネラルが体に蓄積していることが原因かもしれないですよ。
『毛髪ミネラル検査』をやってみましょう!
水銀って水俣病の原因になったものですよね。
今の時代でも水銀が体に蓄積することがあるんですね。
ぜひ毛髪ミネラル検査してみたいです!
はい!そうなんです。
日本は海に囲まれており、魚も多く獲れます。
また土壌の変化や農薬の影響も無視できません。
誰でも有害なミネラルが体に蓄積する可能性があります!
へえ、そうなんニャ〜。
ボクも検査してもらえるかニャ?
小春くん、近いうちに君も『愛猫ミネラル検査』を受けてみようか!
というわけで、今回は『毛髪ミネラル検査』について解説していこうと思います。
血液や尿を検査するわけではなく、なぜ毛髪を調べるの?って思われますよね。
以前にご紹介した『尿で調べるビタミン・ミネラル検査』は2-3日ほどの最近の状態を調べるものでした。
また、血液検査で得られる結果は、あくまで細胞外の情報であり、細胞内のミネラルバランスを調べることは難しいです。
それに対して、毛髪で調べるミネラル検査は、『およそ3ヶ月以内の細胞の状態を調べることができる』ものなんですね。
つまり、体の長期的な状態を見るために最適な検査です。
生活習慣が毛髪に表れるということですね。
「体のあちこちが痛い」、「体がいつもだるい」、「頭痛がする」、「頭がすっきりしない」など、慢性的な症状を抱えている人の毛髪を調べると、調子が悪い原因がはっきりする可能性があるわけです。
この記事では、『毛髪ミネラル検査』の概要と、僕が実際に受けてみた結果や感想についてお伝えしていきます。
率直な感想としては『ここまでたくさんの項目で精密な結果が出るんだ!」と驚きました。
ぜひあなたも、この記事を読んでいただき『毛髪ミネラル検査』が役に立つかどうか、判断してみてくださいね。
目次
なぜ毛髪でミネラルバランスがわかる?
なぜ毛髪でミネラルバランスがわかるのでしょうか?
あまり知られていないことですが、毛髪は『排泄器官』のうちの一つなのですね。
血液中に含まれるミネラルを取り込んで、髪の毛を通して排泄させるわけです。
有害な物質が毛髪に蓄積してしまうと、髪の毛のクオリティは低下し、パサパサになったり、抜け毛・切れ毛が多くなったりするわけです。
このように有害な物質が体の中に溜まらないように、髪の毛に逃しているのです。
有害な物質だけでなく、血液中のミネラルがすべて髪の毛に届きます。
つまり、髪の毛が体の細胞の中の環境をもっとも忠実に表しているということになります。
体の細胞の中を調べることはなかなか難しいですよね。
さて、あなたの髪の毛のクオリティは大丈夫ですか?
タンパク質不足も原因になり得ますが、有害ミネラルの蓄積も考えておきましょう。
有害ミネラルについて、ざっくりと解説
それでは、有害ミネラルにはどのようなものがあって、どのような害があるのでしょうか?
詳しく説明すると、非常に長くなりますので、今回はざっくりと解説いたします。
毛髪ミネラル検査で測定される有害ミネラルは、次の5つになります。
- 水銀
- ヒ素
- カドミウム
- 鉛
- アルミニウム
それでは、それぞれの有害ミネラルについて解説していきます。
水銀
水銀が有害であることは有名ですね。
冒頭でも触れた『水俣病』が大きなきっかけになりました。
水俣病は、工場から排泄された有機水銀が海水に流れ込み、魚介類に蓄積してしまったことが原因で起こりました。
水俣病の症状は「手足のしびれ」「歩行時のふらつき」などでした。
有機水銀は油に溶けやすいため、脳に蓄積しやすい性質があります。
水銀の害が多く知られるようになり、1990年からは世界的に水銀排泄量が減りました。
しかし自然界に一度排出された水銀は、海における食物連鎖の頂点に立つ、大型の魚や貝類に蓄積してしまっています。
特にマグロやカジキなど30cmを超える大型魚は水銀汚染が強い傾向があります。
さらに、トロなど脂肪の多い部分に有毒物質は蓄積されます。
マグロ・トロのお刺身やネギトロが好きな方はくれぐれもご注意くださいね。
また、昔、歯科でよく使われた歯の詰め物である『アマルガム』には、水銀が多く含まれていました。
現在は保険適応から外されてはいますが、使用禁止にはなっていないようです。
以前に治療した歯に金属の詰め物が入っている人は、体温により水銀が染み出して、体に害を及ぼす可能性があります。
僕の歯にもアマルガムの詰め物が何箇所か入っています。
歯科によってはアマルガムを除去してくれるところもあるようですので、ご検討くださいね。
ヒ素
ヒ素が有名になったのは1997年に起きた『和歌山毒物カレー事件』でした。
使われた毒は三酸化ヒ素という無機ヒ素で、致死量の無機ヒ素がカレーに混入されていました。
普段の生活では大量のヒ素を口にする機会はありませんが、やはり少量のヒ素を慢性的に摂取することが問題となってきます。
ヒ素が多いのは次のようなものです。
- 米、野菜などの残留農薬
- 魚介類
- ヒジキ
- タバコ
- 井戸水の一部
ヒ素は土壤の中に有機ヒ素として普通に含まれているものですので、ある程度の摂取はやむを得ません。
しかし農薬にも含まれるのは無機ヒ素であり、毒性が強い場合が多いです。
やはりある程度は気をつけていきたいですね。
また、ヒジキに無機ヒ素が多く含まれていることは意外かもしれないですね。
イギリスでは、2004年7月にヒジキを食べないようにする勧告を出しているほどです。
しかし、僕ら日本人が実際に食べるヒジキは、ごく少量であり、水戻ししてから食べるのが普通です。
1時間かけて水戻しすれば、ヒジキ中の無機ヒ素は68%、水に溶け出すそうです。
参考ページ:東京都福祉保健局
このように、ヒ素は多くの食べ物に含まれており、摂取をゼロにすることは難しいため、蓄積しやすい物質ではあります。
皮膚に色素沈着(茶色っぽいシミ)が多い方は、慢性ヒ素中毒の可能性があります。
カドミウム
カドミウムは1968年に公害病として認定された『イタイイタイ病』の原因物質です。
カドミウムはカルシウムの働きを邪魔してしまい、腎臓や骨に障害を起こします。
現在はカドミウムの約4割は米から摂取されていると言われています。
米はカドミウムを吸収しやすい性質があります。
カドミウムは土壤中にも含まれ、農薬にも含まれているのです。
農林水産省の調査では、日常的に米を食べる程度では、カドミウムの体への蓄積は心配ないとされています。
しかし農薬の使用量が多ければ、カドミウムの毒性も気にかかるところではあります。
鉛
鉛中毒が注目されたのは、江戸時代に女性が化粧として使った『おしろい』の中に含まれる鉛が毒性を持つことがわかってからです。
鉛は重金属の中でも毒性が強く、最も命に関わるリスクが高いものです。
昔は、塗料や工場で鉛が多く使われていましたが、今はかなり制限されるようになっています。
現在は日常的に大量の鉛に曝露される機会はほとんどないと考えられます。
しかし、昔は水道管が鉛で作られていたため、地域によっては一部が残っていることがあります。
住んでいる地域の水道水の水質を調べる機会があるといいですね。
アルミニウム
アルミホイル、アルミ缶、アルミ製の鍋など、食に関係するところにアルミニウムは存在しています。
また膨張剤、着色料など添加物の一部にアルミニウムが含まれることがあります。
それらから口に入るアルミニウムの量はごく微量であり、通常であれば、体の害になるものではありません。
しかし、体の中の解毒力が落ちた時にはアルミニウムが蓄積することがあります。
特にマグネシウム・カルシウムが不足している時はアルミニウムが骨に沈着しやすくなります。
腎臓が悪い方にはアルミニウムを含んだ薬は禁忌(使えない)ことになっています。
毛髪ミネラル検査を実際に受けてみた
いよいよ毛髪ミネラル検査の実際についてお話ししていきます。
毛髪ミネラル検査は『ら・べるびぃ予防医学研究所』で取り扱っています。
ら・べるびぃとはフランス語で『La Belle Vie(すばらしい人生)』という意味のようですね。
さて、僕も以前から毛髪ミネラル検査に興味があり、つい先日、検査を受けてみました。
2月6日に毛髪を採取して、即日郵送しました。
2月10日に「検体を受付しました』という内容のメールが届きました。
そして、2月16日にWeb上で結果を確認することができました。
毛髪を送ってから結果が出るまで2~3週間かかるとの説明がありましたので、結果が出たのは思ったよりずっと早かったです。
それでは、毛髪を採取して結果が出るまでの流れをご説明していきますね。
まずは毛髪を採取する
毛髪の採取方法については、すごく簡単です。
説明書通りに髪を切れば大丈夫です。
髪の長い女性なら、簡単に採取できます。
髪を常に短くしている男性は、本数を多く取る必要があります。
毛髪は根本から切らなくてはいけませんので、なるべく目立たないところを切ったほうがいいです。
必要なのは、根元から3cm程度の毛髪です。
根本じゃない髪の毛を提出しても、検査はできると思いますが、現状を表していないことになります。
およそ3ヶ月以内のミネラルバランスを見るのは、やはり根本に近い部分を調べるのが適切です。
そして、必要な本数はおおむね70〜100本ぐらいかと思います。
自分でも髪を切ることはできますが、はさみで自分の反対の手を切ってしまう恐れもあるため、パートナーなどに手伝ってもらった方がよいでしょう。
参考までに説明書を載せておきます。
専用の検体袋に毛髪を入れる
専用の袋が検査キットに一緒に入っていますので、こちらに毛髪を入れます。
袋の裏面にも髪の毛の切り方や、採取する毛髪の量について記載されています。
質問表に記入する
次に、検査キットに2枚の質問票が添付されていますので、記載しましょう。
郵送する
検査キットに専用の封筒も入っていますので、そちらに毛髪を入れた袋、質問表2枚を入れて、ポストに投函します。
もちろん、郵送代はかかりません。
結果が届いた!
『ら・べるびぃ』からメールで「結果が出ました」というお知らせが来ました。
そしてWeb上で結果を確認することができました。
けっこう意外な結果が出ました。
結果については次章でお話ししていきます。
毛髪ミネラル検査の結果
僕の歯にはアマルガムが入っていますので、僕が最も気になっていたのは『水銀』でした。
さて、水銀は体に蓄積していないでしょうか?
毛髪ミネラル検査は、29種類のミネラルについて測定します。
大まかには次のようなものになります。
- 必須ミネラル:体に必ず必要なミネラル
- 有害金属:蓄積させてはいけない害の大きいミネラル
- 準有害ミネラル:害は小さいが、まれに健康被害を生じるミネラル
- 参考ミネラル:人間に必要なものかどうか、明らかではないミネラル
- その他の金属
それでは、それぞれの結果について示していきます。
必須ミネラル
幸い、必須ミネラルで不足しているものはありませんでした。
『リン』が要注意でした。それも『高値注意』の一歩手前です。
少し添加物を含んだものを食べ過ぎていたのと、タンパク質が過剰だったせいかもしれません。
また、『クロム』がやや不足気味で要注意でした。
クロムは血糖値や脂質を調整する働きのあるミネラルです。
有害金属
もっとも気になる有害金属の結果です。
水銀は正常範囲だったようです。ほっとしました。
しかし、「ヒ素」が少し高値でした。
理由はよくわかりませんが、農薬や添加物の影響でしょうか。
準有害金属
準有害金属はすべて基準範囲でした。
参考ミネラル
参考ミネラルもすべて基準範囲内でした。
その他の金属
こちらもすべて基準範囲内でした。
毛髪ミネラル検査を受けてみた感想
今まで解説してきましたように、毛髪ミネラル検査はすごく簡単に受けることができ、なおかつ、かなり詳細な結果が出ます。
有害ミネラルが蓄積していないかどうかをしっかり調べられるのは、とてもメリットが大きいです。
また、亜鉛、鉄、マグネシウムなどのミネラルバランスを精密に知ることができ、今後の食生活をどうすべきかを考えることができます。
僕はできれば半年に1回ぐらいは毛髪ミネラル検査で調べていきたいと思いました。
近いうちに家族にも受けてもらうつもりです。
毛髪ミネラル検査を受ける方法
毛髪ミネラル検査を受けたい!と思われた方。
お受けいただく方法は2通りあります。
- ら・べるびぃ予防医学研究所のホームページで申し込む
- こばやし内科クリニックで申し込む
どちらも11,000円(税込)
どちらのルートでも毛髪ミネラル検査を申し込むことができます。
ただ、同じ料金ですと、ら・べるびぃに直接申し込んだ場合は、先にお示したような詳しい結果は届きますが、医師からのアドバイスはありません。
当院で申し込んでいただけた場合には、追加料金なしで結果をご説明し、食生活などのアドバイスをいたします。
有害ミネラルはどのように減らすべきか
さて、毛髪ミネラル検査を受けた結果、有害ミネラルが多く蓄積している場合、どのように対処すればよいでしょうか?
簡単に言えば、有益なミネラルを多く摂ることが重要です。
主には亜鉛、硫黄、マグネシウム、カルシウムなどです。
またビタミンB群も解毒には重要な役目を果たします。
詳しくは、いずれ独立した記事にしたいと思っております。
最後に
毛髪ミネラル検査について簡単にご説明をする記事にするつもりでしたが、思いのほか長い文章になってしまいました。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
それではまた。
毛髪ミネラル検査は聞いたことあります。調べて見たくなりました。ありがとうございます。
コメントいただき、ありがとうございます!
きっと役に立つと思います。
ぜひお受けいただきたいです。